さらば、デフレ不況 日本を救う最良の景気回復論

この本が出版された頃の日本は自民党政権から民主党政権に変わり世の中の景気は相変わらず不況だった。
リーマンショックからの経済の痛みは癒えず何の対策も行われなかった。
この後、更にデフレは悪化し失業率は5%と最悪、株価も一万円以下に下がっていった。

巷にはニートやフリーター、非正規雇用が溢れていた。
メディアは国の借金問題、少子化、それに伴う年金の崩壊など日本終末という論調のニュースをしきりに報じていた。

政府はなかなか認めてこなかった、「現在の状況はデフレである」ことを認め、やっと重い腰を上げデフレ対策を行なおうとしていた。
御用評論家や御用エコノミスト達はテレビや新聞で毎日、国民に財政破たんの恐怖を訴えて怯えさせていた。

だが当時の与党、民主党は財務省の傀儡となりつつあり、正しい政策を打てずにいた。

そうした中、メディアや御用専門家たちの偏った報道や何もできない政治家たちへのアンチテーゼとしてこの本は出版された。

日本経済新聞や朝日新聞が大声で叫ぶ国の借金1000兆円や年金が破産するとの日本経済終了論。

政府や日銀の財政規律政策へ真っ向からの否定的な事実を図表を使い現実の数字を使って説明する。

デフレとはどういった状況なのか?
デフレの何が問題なのか?
なぜデフレになるのか?
デフレを脱却するにはどうしたらいいのか?

国の借金とはなんなのか?
財政黒字・財政赤字とはなんなのか?
GDPとはなにか?
GDPを増やすにはどうすればよいのか?
国信借金の限界とは?

お金とはそもそもどういったものなのか?
お金の創り方とは?
効果的なお金の使い方とは?

日本がまた復活するにはどうすれば良いのか?

デフレは物が安くなる→企業の売り上げが減る→国民全体としての給料が下がる→更に物が安くなる→更に企業の売り上げが下がる→更に給料が下がる

このような過程を経て国民の生活を直撃します。

「国家経済にもフローとストックが存在する。」
「誰かの負債は誰かの資産である。」
「誰かの支出は誰かの所得である。」

こんな当たり前の簡単なルールをすっかり忘れてしまう。

そういった様々な知っているようで知らない疑問が読めば理解できる。

お金はいくらでも刷れる。

そう、デフレの今ならお金はいくら刷っても良いのだ。
そんな当たり前な解決策を誰もが思いつかず、絶望させられていた。
そんな事を誰かに言おうものなら頭がおかしくなったのかというような目で見られた。

現在、2017年5月である。
本書が出版されてから7年が経過している。
この本で指摘されていることを現在、政策として与党自民党・安倍総理は「アベノミクス」として本書に書かれたリフレ政策を実施している。
そのおかげで、失業率は2・8%に改善され株価ももう少しで2万円に届こうかとしている。

お金を大規模に刷った。
日銀の大規模な金融緩和が功を成し、為替も当時80円代から110円まで回復した。

 財政出動がまだ足りなくデフレ脱出の道は未だ半ばだが、これから正しい政策が行われれば近いうちに日本は復活を果たすだろう。 この本で書かれているリフレ政策が正しかったことが段々と証明されつつある。


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