アル中病棟 失踪日記2

書籍イメージ
吾妻ひでお 著 イースト・プレス 出版社
2013年10月10日 初版
ISBN978–4–7816–1072–6

大ヒットした「失踪日記」に続きその後の出来事を綴ったのがこの「アル中病棟 失踪日記2」である。

前著は仕事に行き詰まって、酒を飲み続けアル中になり失踪した。
その失踪中の出来事を中心に描かれていた。
本著は家に戻り、アルコール依存症を治療するために病院に入院中の出来事を吾妻ひでおテイストで暗過ぎないユーモアさで描かれたドキュメントである。

酒を呑み過ぎ、アルコール依存症となった著者は遂に幻覚を見たり自殺を図ったりという末期的な状態となってしまった。
その為、家族に取り押さえられながらアルコール依存症専門の病院へ強制入院させられる事になる。
そして、3ヶ月間の禁酒プログラムに入る事になる。

アルコール依存症の治療により禁酒を行うと最初に辛いのが眠れなくなる事だ。
今まではアルコールにより酩酊状態から睡眠を行なっていた為、アルコールが断たれた事により睡眠しづらくなるのだ。
その為、睡眠薬を追加で飲んだりするが、それでも眠れなくなる。

プログラムに入るとシアナマイドを処方される。
それを飲むとアルコールの受け付けない状態になって、呑むと酩酊したり嘔吐したりする様になる。
そして、期間中呑んだ者はガッチャン部屋(反省室)に入れられるらしい。

アルコール依存の者は3週間も禁止をすれば体調的には回復するがそ後の離脱症状による幻覚が出たり精神的に問題が起こりまた飲酒するということになり易いらしい。

プログラム中、自助グループに通わされる。
自助グループとは、アルコール依存性の者たちがお互いの体験談を発表し、2度と飲酒をしないと誓い合う集まりの事。
ひとりひとり順番に体験談を発表し、感想を話し合う。

入院が40日になろうとする頃、自宅への外出許可を願い出て、了承される。
久しぶりに我が家に帰る著者。
家での食事はやはり美味いらしい。
病院での出来事を家族に話す。
次の日、病院に帰る。

そして、入院も終わりになり家へと帰宅する事となる。

アルコール依存性の著者がなるべく明るく描いたと本の最後の対談記事に載っていた。
現実はもっと大変で、経済的な問題もあった様だ、酒はほどほどが良いのかも。


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