出演者:リドリー・スコット、ハリソン・フォード、ルトガー・ハウアー、ショーン・ヤング、ダグラス・トランブル
80年代までのSF映画の常識、デザインを覆し斬新な近未来像を提示して話題を呼び、その後多くの映画に多大な影響を及ぼした近未来SF映画『ブレードランナー』。
本作の監督、スタッフ、出演者たちが製作秘話を語り貴重な映像で『ブレードランナー』がいかに制作されたかを綴ったドキュメンタリー。
この映画はは82年の劇場公開から25年後の2007年に作られたドキュメンタリー。
「デンジャラス・デイズ」は「ブレードランナー」の初期タイトル候補であった。
オーバーする期間と予算そしてスタッフたちとの確執など、この映画が完成するまでにかなりの葛藤があったことが伺える。
なにより、スポンサー、スタッフの殆どが、リドリー・スコットのやろうとしていることが全く分からない状態で大変な撮影を余儀なくされる。
暗く、常に雨の降る撮影現場、本当に大変な撮影だったと思われる。
そして、撮影が完了してからがまた大変だ、特撮シーンと特殊効果等の作業を行ったり音と音楽等をいれて完成し試写を行った。
原作者のフィリップ・K・ディップはラッシュ映像を見て「まさしくこの光景を想定して小説を書いたんだ」と感激していた。
試写会で観客の反応は難解だとの事に困ったプロデューサはハリソン・フォードでのナレーションを吹き込み、ラストがハッピーエンドになるシーンを追加する事をリドリーと協議し合意の上で進めていた。ラストの空撮映像はキューブリックのライブラリからあ借りることをリドリーの方から示唆した。
当然リドリー本人は、ナレーション、ハッピーエンドは相当に妥協した苦渋の決断だった。
なんとか映画を完成させ公開させる為にリドリーもプロデューサも努力したが、リドリーとプロヂューサーは決裂することになり、ナレーション録音の最後はリドリー抜きで行った。
劇場公開時この映画の売り上げは芳しくなかった。
結局、劇場での興行成績は微妙だった。
しかし、その後もこの映画は口コミでその素晴らしさが段々と伝わり、VHSの登場により皆この「ブレード・ランナー」を家で鑑賞できる様になる。
そのVHSが爆発的に売れ、オールナイトの映画館では毎週のように掛かる定番の映画となる。
つまり、この映画は少し時代が早すぎたのだった。
日本盤「ファイナルカット版」Blu-ray/DVDの特典に特典映像として収録されている。
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