藤子スタジオアシスタント日記 まいっちんぐマンガ道

書籍イメージ
えびはら武司 著 竹書房 出版社
2015年7月7日 初版
ISBN978–4–8019–0356–2

藤子不二雄のアシスタントをやっていた、「まいっちんぐマチコ先生」の作品で有名な著者が当時のアシスタント時代を振り返り、藤子不二雄のマンガ制作の裏話を披露する本書。

藤子不二雄ファンには懐かしいタイトルの誕生や制作秘話が明かされるドキュメントマンガである。

そもそも著者は藤子不二雄の大ファンで子供の頃から藤子不二雄の弟子になると決めいていて、藤子不二雄スタジオにマンガの持ち込みをしたのがきっかけでアシスタントとなる。
藤子不二雄F氏にマンガを見てもらい、強引な頼み込みで、弟子として働くことになった。

そして、藤子不二雄スタジオで働いた出来事を綴っていく。

藤子不二雄2人の漫画家のペンネームで、藤本氏と我孫子氏の二人の名前を合わせた名前だ。
藤子不二雄あ氏の著作「マンガ道」でもわかるが当初は2人で合作して作品を制作していた。
しかし、途中からそれぞれのマンガを描く様になり、著者がアシスタントをしていた当時は既に仕事場は別の机を並べて制作を行なっていた。

藤本氏は寡黙で内向的なタイプで、我孫子氏は外向的なタイプだった。
藤本氏は仕事一筋で、我孫子氏はゴルフやマージャンなど遊びもしながら仕事もうまくこなしていた。

性格は全く違う二人だった様だ。

この本で特に面白く感じたのは、コピー機が開発されてからマンガではコピー機を使った、作業の省力化や、表現を使っていったという事だ。
赤塚不二夫氏の「おそ松くん」の六子も一人の顔を描いて、五つコピーして貼っていたと言うし、我孫子氏の「プロゴルファー猿」でもゴルフボールをコピーしたとき表現が良かったのでそれを貼って使っていたと言う。
そういえばつのだじろう氏のマンガも写真をコピーした表現を使っていたのを思い出す。

ドラえもんが最初は評価されていなかった事や、「オバケのQ太郎」が多くの漫画家の手で制作されていた事、著者のヒット作「まいっちんぐマチコ先生」がいかに作られていくかが述べられている。

読みやすい絵柄とコマ運びで一気に読んでしまった。

藤子不二雄に興味がある人、マンガの制作ってどうやっているのかなど興味のある人は読めば楽しい時間になります。


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