財務省のマインドコントロール

書籍イメージ
江田憲司 著 出版社 幻冬社
2012年3月30日 初版
IBSN978–4–344–02158–7

 著者は現在、民進党議員であるがみんなの党、維新の党などを経て現在に至る。
 本書はいかに財務省が永田町、霞ヶ関、更にマスコミまで自分たちの思いのままに従え、省益を貪っているかが書かれている。

 この本が書かれた当時は民主党政権で野田総理が消費税10%への引き上げの法案を決定しようとしていた頃である。
 民主党はマニフェストに消費税の引き上げは行わないと謳っていたが、その約束は守られることもなく当時の総理大臣野田佳彦は「税と福祉の一体改革」と称して消費税の引き上げを打ち上げた。
 完全に財務省の傀儡となった民主党・野田佳彦は正義の顔をした偽善者となり国民に痛みを擦り付けた。
 これにより、民主党政権が終焉を迎えた後、自民・安倍政権に消費税引き上げの実施が託された。
 民主党時代の反省から安倍総理は経済政策をリフレ路線に舵を切り「アベノミクス」が行われることとなった。
 アベノミクスの序盤は第1の矢、第2の矢を大胆に行い日本は景気回復の基調になっていく筈だった。
  しかし、2014年4月1日に財務省の強引な誘導で消費税5%から8%に引き上げられた。
 その為、景気回復基調だったアベノミクスが大幅に失速した。
 そして、その影響は今だにまだ残っている。

 この様に財務省はいつも虎視眈々と増税を行なおうとする。
 
 序章 財務省のマインドコントロールから目を覚ませ
 ・民主党のバラマキのツケで+5%の消費税
 ・財務省の増税の目論見のために遅れた3.11復興予算
 ・全てが増税ありきの結論

 第1章 「増税しないと破綻」キャンペーンの噓をあばく!
 ・財務省による10の「マインドコントロール」を解く
  国債は子供や孫への借金ではない
  国家の財政を家計に例えるのは大間違い
  「国の借金」はGDPの2倍?それがどうした!
  ギリシャの教訓は”増税しても破綻”
  デフレ下で増税しても、税収は上がらない
  国外では「日本の財政は確固としている」と主張する財務省の二枚舌
  なぜ世界で類を見ない「伏魔殿」を廃止しないのか?
  米国債の償還金15兆円をなぜ使わない
  消費税を社会保障の財源にする国なんてない

 ・増税しなくても、10年間で80兆円を賄える!
  知れば知るほど寒々しくなる野田総理の正体
  国会の実態も悲しいほどひどい
  本気で実行するつもりのない野田総理の口先答弁
  凍結した宿舎を復活させ財務省に媚を売る総理
  なぜ「埋蔵金」を有効活用しないのか
  国民を絞るのではなく、知恵を絞れ!

 第2章 財務省支配のかカラクリ
  金融行政が大蔵省から分離されるなら、テロも辞さない!
  なぜ政治家は財務省に頭が上がらないのか
  財務省は官邸にこんなにも食い込んでいる
  財務省は政府内を植民地化している
  財務省はIMFさえ操る
  財務省は裏で「大蔵省」を復活させようとしている
  財務省を復活させた小泉政権
  日銀総裁は財務省にとって「夢の天下り先」
  民主党政権はのっけから財務省主権だった
  なぜ民主党政権は「政治主導」ができなかったのか

 第3章 この国のかたちを変える!
  経済成長なくして財政再建なし
  デフレから脱却する方法は
  日銀はもっと市場にお金を回すべき
  4%の名目成長はこうすれば実現できる
  日本の農業はこうすれば再生する!
  農業は保護するから衰退する
  東電は法的に破綻すべき
  「発送電分離」は一石三鳥の特効薬

 最初、「政治主導」を訴えていた民主党も最後は財務省の軍門に下り消費税増税の法案を提案させられ、リフレ政策の安倍総理も消費税増税の実施を余儀なくされ、10%の増税も凍結ではなくいまだに延期のままだ。

 現在も小泉進次郎氏の提案するこども保険は保険ではなくまさに増税だ、財務省はこの様に関係者にマインドコントロールを行ない自分たちの利益拡大を常に目論んでいる。

 そして、マスコミも国の借金はいくらいくら、国民一人当たりいくらの借金と財務省の言いなりの報道を繰り返す。

 もう、財務省と東電は解体したほうがいい。

 本書を読めばそれが分かる。


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