徹底抗戦

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堀江貴文 著 集英社文庫 出版社
210年10月25日 初版
ISBN978–4–08–746619–5

著者は有名なホリエモンである。
あの堀江氏がフジテレビを買収し逮捕されるまでを書き綴ったのが本書だ。
本書では何故、どんな違反をして逮捕されたかが本人自身理解していない。
読後、筆者自身も逮捕される理由がわからない。
粉飾決算を行なった企業は最近の東芝の上層部で行われていた。
なのに東芝の幹部の者たちは逮捕された者はいない、この不公平な扱いが問題だと思う。

結局、既得権益を既に持っているものに軍配が上がり新しく参入してきたものを排除しようというのが我が国の、いや何年も体制が変わらずにきた国にはありがちの進歩を止める腐敗した役人や企業の上層部たち既得権益を持つものたちの搾取が横行してるからだろう。

利権を持つ者は利権にしがみつき新しい仕組みや、新参者を排除する。
確かに利権を手にした者はそれにしがみついて楽をしたいのかもしれないが、結局のところそれは全てを滅ぼしていくしかない。

そもそも、フジテレビの買収の目的はテレビ番組にlivedoorのURLを貼り付けて、yahooJapanに負けているページビューの回数を増やしたいという事だけっだった。
しかし、マスコミは新規参入を拒み続けていたい、既得権益を守りたいという理由で著者のをマスコミ全体で徹底的に叩き悪人に仕立て上げた。
その上、何だかよくわからない罪で有罪にし犯罪人に仕立て上げるという事までしてのけた。

もう、テレビは斜陽産業となりあの10年くらいで、視聴者が今以上に激減するだろう。

買収しようとしていたフジテレビの視聴率は年々下がり続け、今や80年代の頃の勢いはな。
慢心した心がこの自体を招いたのだ。

マスコミは自分たちが日本を動かしていると勘違いしている。
しかも、不勉強で無能なのに、そう思っている。

新規参入を認めず、テレビ局が有利な情報を垂れ流し、つまらない規制にがんじがらめとなったコンテンツは知能の低いものか老人しか視聴する者はいなくなるだろう。

昔に比べて視聴率や販売部数が激減したマスコミの発狂した叫びが本書ではよく分かる。

新聞、テレビは少し自分自身の身の丈を見直す時期にきていると思う。


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テレビ局の裏側

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中川勇樹 著 新潮新書 出版社
2009年12月20日
ISBN978–4–10–610341–4

本書の著者はテレビ番組のふりーのディレクターをしている。
テレビ局というものをよく知っているから、その裏側、影の部分まで見える。

テレビ局には格差があるそれは、キー局の社員と制作会社の社員やその下請けのものたちの格差だ。
キー局の社員の給料はものすごく高い多分平均年収1300万円程度であろう、すごく稼げる。
しかし、彼らは特別に何か才能があるというわけではなくテレビ局の社員であるというだけでだ。
制作会社実際に番組を制作する会社だ、当然、仕事も大変だし、様々な才能を集めて番組を作る。

今のテレビ局は番組を作らない、殆ど制作会社が作っている。

しかも、テレビ局の下請けのため立場も弱い。

テレビではよく偏った内容の番組が見受けられる、テレビでは構成作家なるものが番組のあらすじを書きそれに沿った取材やロケや収録が行われる、その為、事実が違っていても放送作家の書いたあらすじ通りに番組を作る、だから内容が偏ってしまう。

無理やり感動させようとしたり、笑わせるべき箇所を字幕で示したりと、つまらない手段を使って番組を盛り上げようとする、既にそういった演出に辟易しているものがどんどん増えている事に気付かないのだろうか、見ていて痛々しい。

番組制作費も段々と下がっていっている。
番組制作費はスポンサーが拠出した金額から電通等の広告代理店が最大25%程度の営業経費を差し引いた額がテレビ局に渡され、それから半分がテレビ局が取り、その残りで番組を制作する。
ここのところテレビの視聴率が落ち続けている為、当然スポンサーの番組制作費は少なくなっている。
スポンサーの拠出する額が減っているのに番組を制作する金額が全体の37%ではどれ程番組を作るのが大変なのか理解できる。

斜陽となってきているテレビはこの先どんなチープな番組を作っていく事になるのか。

ドラマや時代劇、アニメはかなり制作費がかかる、しかも今でさえ底辺の作業をしているものたちの賃金は信じられない程低い。

テレビは今のビジネスモデルを転換する事を考える時期にきているはずだ。


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ふたたびの旅。 おとなの週末バックパック

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グレゴリ青山 著 メディアファクトリー 出版社
2002年7月5日 初版
ISBN4–8401–0581–2

旅好きの著者がバックパックを背負いアジアを旅する旅行こぼれ話。
タイ、ミャンマー、マレーシア、ベトナム、インドネシア・バリ島などをまわっていく。
また、クルーズ船での旅の様子も語られていく。

初めての場所ではなく、何回か行ったことのある場所を中心に再開の旅を綴る。

マレーシアでは7年前にお世話になった家族に会いに行った。
子供が、大きくなり結婚した友達もいた。

ベトナムでは陶芸をやった。
ろくろがうまく扱えない著者が作ったので形が真円でない陶器がいくつも作られて焼いてもらった。
帰国後、それらが送られてくるのだが、つるつるの表面は綺麗だが、形が相当いびつなものが読者のプレゼントになっていた。
ベトナムの女性は働き者で強い、そもそも男は戦争で兵役に取られていたため働く事を忘れてしまったとの事だ。

インドネシア・バリ島では芸術家の※ウォルター・シュピースの作品を求めていく。

※ウォルター・シュピース
1895〜1942 ドイツの画家。現代バリ島の父として知られ、1930年代バリ島におけるバリ・ルネッサンス中心人物として活躍した。(ウィキペディア)

シュピースのアトリエのあったホテルや、彼がデザインしたプールなどを見学し遺跡なども巡る。

初クルーズの旅では。
スーパー・スタートーラス2万5千トンの豪華客船で神戸・福岡・韓国・中国で7泊8日の旅が格安だったため行くことにした著者。
乗客は主に日本人の中高年だった。

朝食はビュッフェスタイルで食べ放題、和洋のメニューが並んでいた。

韓国では以前知り合った、女学生たち達と会ったが、大人になった彼女達は恋に仕事に忙しく早々に別れた。

クルーズの旅最後の夜はパーティが開かれ、女性はドレスなどのいしょうで着飾るのだが、著者は以前インドのパンジャビードレスを纏いダンサー達と写真を撮った。

と言う具合の旅の記録が徒然に語られていく旅行記だ。
アジアの旅行に興味のある人は是非ご一読を。
普通に読み物としても面白いです。


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うつヌケ

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田中圭一 著 角川書店 出版社
2017年1月19日 初版
ISBN–978–4–04–103708–9

サラリーマンで漫画家の著者が患ったうつ病の治る過程のレポートと、著者の周りの人でうつ病にかかってしまった人、著名人へのインタビューをマンガ形式で綴った新しいうつ病の直し方「うつヌケ」を披露する。

最初のエピソードは著者自身がどの様にうつ病にかかっていったかとそのうつがヌケるまでの過程を披露していく。
著者は何とうつを10年も患っていながら仕事をし続けていたと言う。
仕事での劣等感を引き金にうつへと向かっていく筆者のこころの動きが描かれ、本書では脳が寒天に覆われてしまったようと表現されている感覚に囚われてしまったとの事。

薬を飲みながら仕事を続けていくが、だんだん薬が効かなくなり、量が増えていくという事態になってしまった。

しばらくしてある一冊の本をきっかけにうつとはどういったものかというものの片鱗を理解し、自分自身の考え方や行動を見直し改善していったためうつが段々とヌケていった。
しかし、その代償に会社をリストラされてしまう。
だが、その時著者は「これから自分にあった仕事を探せる」と思えて逆に楽になったのだった。

そして、新しい会社に移り新しい仕事をはじめた著者はうつはヌケたと思っていたが、ある時にまたうつの症状が現れた。
何の前触れもなくうに囚われたが、また何日かするとうつがヌケた。
こういったことの繰り返しが続いていた。
その「突然のリターン」の原因を著者は調査した。
そして、またある一冊の本と出会った。
そこに、まぎれもない解答があった。
うつをぶり返させるものそれは、激しい気温の変化だった。
3月、5月、11月に気分が落ち込む事が多い、気温差の激しい季節だ。
そのカラクリを理解した著者はその気温差の激しい季節はうつがぶり返す事を理解した準備できるようになった。

こうして気分をうまくコントロールしていけるので精神的不安も減り何事もなく過ごす事ができるようになった。

こうしたうつがヌケるエピソードを著者の周りの者、著名人にインタビューし、如何にうつを克服していくかを教えてくれる内容となっている。

本書ではやはりうつになってしまった場合自分自身の考え方の改善が最もうつには効くと思われる。

こうであるべきとか、失敗した時に自分を責めてしまうとか、未熟な自分自身を受け入れないとか等、思い詰めるとだんだん心を追い詰めてしまう。

そもそも日本人は完璧主義が多く、べき論が大好きだ。
しかし、それがうつへの引き金だ、日本人はもっとおおらかに生きてもいいと思う。
日本人の多くの人がおおらかに生きる事を否定的に考えるが、その為に窮屈な国になっている。

その窮屈な考えに拍車をかけているのが現在、わが国で起きているデフレの問題に通じる。
デフレの所為で働く事が辛く窮屈になっている。
早くデフレを脱却して若者たりが様々な仕事で大きな成功をできる国になって欲しい。


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